「雪に耐えて梅花麗し」。高橋宏斗、消えた甲子園から2年目の夏

前年秋の東海大会を制し、センバツ出場も決めていた中京大中京高のエースは、全国の注目を集め、甲子園のマウンドで躍動しているはずだった。

ところが、子どもの頃から当たり前のこととして目指してきた甲子園への道は突然、消える。8月にセンバツ出場が決まっていた32校を招待しての甲子園交流試合が開催されたが、この唯一の甲子園での試合（奈良・智弁学園戦）を含め、高橋投手の高校野球は秋の新チーム結成以来、無敗のまま幕を閉じた。

あれから一年。高橋投手の輝きは、まだ戻ってはいない。150㌔を超える自慢のストレートも、2軍とはいえプロの打者には弾き返される。ここまでウエスタン・リーグ9試合に登板し0勝3敗、防御率6.39。6月にはヒジを痛め、リハビリの日々を過ごしてきた。

「打ち損じの少なさであったり、一発で仕留め切るというところは、高校とは全く違いますね。今までやってきたことが、プロの世界では通用しないという現状なので、もっとレベルアップしていかなければならないと感じています」

高橋投手がいま取り組んでいるのは…